お父さんが人類存続の為に次元を超えて頑張る映画
2児の父・クーパーは自分の父親と共にトウモロコシ農家を営んでいた。
元はNASAのエンジニアでパイロット経験も持ち、機械に明るく、農業をしつつもエンジニアだった腕を活かしてなんとか生活していた。
NASAエンジニアのエリートがなんで農家に?というのも、地球の資源は枯渇し始め、食糧難で苦しむ世界になっていた。
定期的に発生する砂嵐に人々は悩まされ、食物も限られたものしか作れないようになっていた。
そんなある日、娘の部屋でいつも本棚の本が勝手に落ちる現象があまりにも多いので、その謎を解読すると、1つの座標が現れた。
その座標の先に何かある!と、クーパーと娘は座標を目指す。
そこは10年以上前に解体された軍の基地で、秘密裏に解体されたはずのNASAも未だ宇宙開発を続けていた。
NASAの見解では、このままでは地球は住める星ではなくなるという。
主食のトウモロコシだって危うい。
そのため、新しく人類が移住できる星を見つけるor新人類を別惑星で産み増やす計画を実行に移そうと動いていた。
クーパーのNASA時代の教授によれば、この銀河系の外には地球の様に住める星があるだろうということだった。
教授の孫娘のアメリア博士と、他の研究者たち(モノリスみたいなAI軍ロボットのTARSも)と一緒に、人類の助かる術を見つけてきてほしいと教授に頼まれたクーパー。
猛反対する娘・マーフや息子、父親を残し、未来ある子供たちの為にクーパーは行くしかなかった。
無事に宇宙へ出たクーパー。
以前にも12人の研究者たちが同じ計画の元で宇宙へと探索に旅立ったが、生存の信号が出ているのは3つしかなかった。
とりあえず近くの星に向かう一行。
一番近かったミラー星に到着したが信号を送った者は生きておらず、データだけが残っていた。
持ち帰ろうとしたアメリア博士だったが、むなしくも1人の研究者を犠牲に失敗に終わった。
クーパーは計算だけでうまくいくか!とおこ。
ロボットのTARSによりなんとか危機を抜けることができた。
(ちなみにロボットとても良い声)
2番目の星はマン博士の信号が。
氷の世界で、マン博士は1人冷凍睡眠で助けを待っていた。
しかしマン博士は意地汚くも自分だけ生き残ってやる!とクーパーを聞きに陥れてステーションを奪おうとする。
しかしクーパーたちの奮闘により、マン博士を宇宙の塵とともに宇宙に放り出してやった。
3番目の星はアメリア博士の恋人のいる星。
しかしそこに行くためにはブラックホールの特異点を越えた先に向かう必要がある。
クーパーはステーションをはじめとしてブラックホールを通過するためには他の機体を徐々に減らして、軽くしてロケット鉛筆みたいに発射させて切り抜けていく方法をとる。
始めはTARSのみを残した機体。
次はクーパー。
アメリア博士とCASE(TARSと同じ、ステーションで同行し始めたロボット)は一番最後。
クーパーは最後の希望としてアメリアたちを恋人の待つ星へ行かせた。
ブラックホールの中はよくわからないけど重力の嵐みたいな感じらしい。
その中にある特異点、重力の地平線を越えた先は未知の世界。
真っ暗闇の中、クーパーは1人宇宙をさまよう。
しかし奇跡的に同じブラックホールの中でTARSの通信を受信。
クーパーが目覚めた先は未だ人類が到達していない5次元の世界で、”彼ら”が3次元と繋げて、クーパーを導いたのだった。
その次元はマーフの本棚とつながっていた。
重力は次元を超えるという。
クーパーは次元を超えて様々な年代のマーフを見ることができた。
そこで昔、マーフが言っていたポルターガイストや、砂に現れた記号の意味が分かる。
それは次元を超えたクーパーが未来から出していた信号だった。
一方時代は地球に戻り、大人になりクーパーの年齢になっていたマーフ。
マーフは教授の下で研究に励んでいたが、地球で人類が実は生き残るすべはないっていう衝撃のカミングアウトを受けて失意の中だった。(教授は卑怯だった)
現在のマーフになんとか信号を送りたいクーパーはかつて託した腕時計にモールス信号の形で伝える。
人類が未だ解明していなかったブラックホールの特異点の量子データをTARSが取得することに成功していて、それが人類を破滅から救うカギだった。
モールスを通してマーフは解読に成功し、教授がかつて解けなかった重力の謎を解いたのだった。
そして次元の壁が閉じ、クーパーは再び闇の中へ。
気づいた時には病室。
クーパーは戻る事に成功していた。
現代の地球ではクーパーは124歳。
人類は土星付近のステーションに移住していた。
娘マーフはもはや高齢、病室で親族に看取られようとしていた。
無事に親子の再会をすることができたクーパー。
しかし娘は自分が先に死ぬのは良くない、といい、かつて恋人の星に向かったアメリアのもとへ、助けに向かってほしい、という。
アメリアは無事に星についたが、恋人は亡くなっていた。
しかし、宇宙服無しでも呼吸できる、住める可能性の星だったのだ。
一緒にブラックホールに漂っていたTARSとも無事再会し、一緒にアメリアの星へ向かうクーパー。
人類の未来を予測させる終わり方だった。
SFってなぜかあまり興味がわかなくて見る気はしなかったけど、アマプラにて高評価だったので見ました。
2時間30分越えという長編だったけども集中して見ることができた。
色んな星があって、相対性理論やら時間の流れが違う云々、そういう原理の話はさっぱりでも普通に楽しめた。
子供の為に、無謀な計画でも必ず生きて帰ろうという、父の強い気持ちがすごい。
親子の絆が人類を救ったともいえる気がします。
時間がかかっても親子が巡り合えた時は泣いた。
ちなみにロボットはTARS、CASE、KIPPという3機。
KIPPは途中爆破されたので機体によって性格違うのかわからないけど、TARSもCASEもいい子。
声も良くてユーモアもあり、可愛いげがある。
見た目は壁みたいな無骨な形なくせに!
シンプルな形でも色んな形に変形できるのでデザインに関心しました。
こんな未来もまたあり得ると思わせる映画でした。
重力って不思議だなあ(文系的感想)。
★★★★☆